2009年9月26日土曜日

構造主義と現代思想

構造主義は現代思想の中ではもっとも重要な考え方の一つです。
現代について考えるときに構造主義なしでは考えることができません。
それはポスト構造主義でも同じです。

構造主義がなぜ重要なのかはとても大切な問題です。
現代思想では何かを認識するとき、人は構造的に認識を形成するという風に考えます。
形成されたものに対して人間は存在の確実さを感じます。
また認識した時間や環境などの状況が異なっていても同じものであるという風に考えます。
これを同一性形成といいます。
ものの認識を構造的に行う機構については、例えばラカンのシェーマLによるモデル化があります。

それに対して近代的なものの考え方というのは素朴な実在論に立っています。
実在、確実な存在があってそれを決まった形で認識するというものです。
何かの存在とそれとは別の何かの存在との関係というのは二次的なものであると考えます。
存在と存在が関係を持ってそれらが構造を持つというのは二次的なものであって、一時的なのは実在であるというような考え方です。

構造主義的に物事を捉える場合と実在論的に物事を眺める場合で一番違ってくるのは、抽象的な概念を考えるようなときです。
逆に日常生活を普通に送るような場合には双方の捉え方によってあまり違いが生じることはありません。
抽象的なことというのは、数学やいろんな科学の理論、正義や善悪などの価値観、哲学や宗教などのイデオロギー、自由、平等、個人主義などの理念、法の精神、高次脳機能、精神分析や人間の心などを考えるとき、語るときには両者に決定的な違いが生じます。
両者はあまりに違いすぎるので使われる言葉も違います。

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