2025年9月23日火曜日

哲学と仏教の結論は全く同じもの  人類の思想史の大まかな概観、西洋思想も東洋思想も同じところに行き着く

哲学と仏教の結論は全く同じもの  人類の思想史の大まかな概観、西洋思想も東洋思想も同じところに行き着く ・西洋哲学も仏教も結論は同じ  西洋哲学は20世紀の構造主義とポスト構造主義の完成によって完成した学問です。  一方仏教は紀元前600年にお釈迦様が創始しましたが内容が難しくて混乱していたものを紀元後2~3世紀のナーガールジュナ(龍樹)が整理して再興したものです。  構造主義とポスト構造主義を合わせて現代哲学と言いその考え方は現代社会に浸透が進んでいます。  一方仏教の大乗仏教は毀誉褒貶があります。  廃仏毀釈があると思えば天台智顗が三諦論として分かりやすくして原点に返り、鎌倉新仏教が出て仏教の本質が忘れられかけると日蓮みたいな原理主義者が出て「三諦論に帰れ」という振り子のような歴史でした。  最終的には東洋思想も西洋思想も同じところに収れんします。  ただ哲学は大学でもそんなに流行っている学科ではありませんし、仏教も大乗仏教国と言えるのはブータンとチベットとモンゴルと日本くらいです。 ・哲学と仏教の対応関係  哲学も仏教も完成した思想です。  哲学も仏教も大まかに3つの要素で形成されています。  哲学の中心は認識論と存在論ですが、現代哲学は実在論と構造主義とポスト構造主義の3本柱です。  仏教はお釈迦様の悟りの内容は十二因縁生起(因縁、縁起)と中道です。  これを原始仏教と言いますがその後正しく伝わらず根本分裂、枝葉分裂と分裂していきその混乱を収めたのがナーガールジュナ(龍樹)の空論、中観論からなる大乗仏教です。  仏教は中央アジアから東南アジア、東アジア、北東アジア全域に伝わりましたがインドと中国という巨大文明で力を持っていた時期があったためだと思われます。  ナーガールジュナ(龍樹)の空や中観の考え方をさらに整理したのが中国仏教の中興の祖天台智顗です。  智顗の理論は三諦論とよばれ、の3つの考え方から仏教はなるとまとめています。  現代哲学と仏教を比較すると実在論は仮(色、戯)と同じもので、構造主義は空と同じもので、ポスト構造主義は中と同じもの(厳密にはポスト構造主義-構造主義が中と同じもの)になります。  つまり現代哲学が行き着いた地点は仏教と同じものだったわけで東洋思想も西洋思想も同じものに収れん進化しました。 ・思想の行き着くところは同じ  あらゆる人間の思惟は3つの結局3つの見方ができるようになれば学習完了です。  3つとは哲学の言葉では実在論、構造主義、ポスト構造主義(厳密にはポスト構造主義-構造主義)になります。  3つを仏教の言葉でいうと仮(色や戯でもいい)、十二因縁生起(因縁、縁起、空でもよい)、中道(中観や中でもよい)となります。 ・哲学の系統分類と実践  上記のことを理解すると人類のあらゆる思想はこの3つの考え方から整理したり歴史的経緯を知ったり相互の関係を理解することが簡単になります。  多くの思想は実在論(仏教の仮)と構造主義(仏教の中)のハイブリッドになっているので分解して理解することもできます。  また哲学、宗教とは広い意味では人々のおもいなしであり思想で広い意味での倫理です。  これは机上の空論や頭の中でこねくり回すだけのものではなく多くの場合は人々の生き方や行動に直結します。  倫理の実践は道徳で現代哲学も仏教も我々の生活や人生、現実世界で表現されていくものです。  例えば子供の時は実在論で大人になるにつれて構造主義を混ぜていけばいいかもしれません。  例えば科学では基礎数学や理論系物理学では構造主義一本でOKですが応用数学や事象系の科学では実在論と構造主義のまぜこぜでもいいですし実在論しか知らなくてもやっていけるかもしれません。  哲学の世界ではこの3つ、実在論、構造主義、ポスト構造主義が至高にして究極の結論として現代君臨しているうえ、人生のいろんな局面で哲学(一言でいえば智:philosophy)が必要になるので学んでおくととても役に立ちます。  ですから義務教育の社会科でもいいですし大学の教養でもいいですが人生のどこかで概観に触れておくのがお勧めです。

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